| ネタばれがあったら感想を読んでくれないだろうなー、と思い極力避ける方向へと。 そんな方針転換を図るポンですです、どうもはじめまして。
ストーリーは主人公最強主義。 それ自体は良くも悪くもなるものですが、周りの人に与える影響が絶大かつ急激。 ちょっとなー、と思う部分が多いです。
暗い過去を匂わせながらも能天気に振舞う人間的にできた旅人。 しかし、その実体は某大国の要人であり凄腕の剣客であり、伝説の機体を操るパイロット。 彼の魅力には笑うことを忘れた少女の心を溶かし、歴戦の武人に驚嘆の念を抱かせる。
こうやって列挙すると非常にアレな序盤の展開を乗り越えクリアすれば こんな主人公でも納得できるかなー、という印象を抱かせます……たぶん。 少なくとも自分は、大金を持って妹の下に帰ってきた話で納得しました。
良質なライトノベルのような作品であり、4ルートそれぞれ面白いです。 ネクタイパーティーにまつわる冤罪事件のような小話。 幼い日の誓いを守り続けた友情の話。 シリアスからギャグまで揃えた長く丁寧な物語でした。
キャラクターはそれぞれ個性的。 かなりの人数が登場しますが一人一人キャラが立っていて、いるだけのキャラというのがいません。 ただ、人数が多すぎるため出番の少ないキャラはとことん少ないのが問題でしょうか。 ルート毎に活躍するキャラを変えていても、出番が少ないなと思われるのが何人か。 問題というよりは、せっかく個性があるのに勿体無いという感想です。
戦闘は非常に簡単かつ作業感漂う内容でした。 シナリオを読み進めていくことが楽しみなので、簡単なのは歓迎するところなのですが 敵味方共に数が多いという要素が加わり、簡単なのに中々終わらないという事態に。 9つの属性関係を把握しづらい上、力押しでもどうにかなってしまう点や シナリオ側で知らぬ間に無敵に設定された相手がいるなど、問題が目立ちました。 たまにはG・ドライの極端さを生かすような面白い戦闘があればなー、と。
総合的には詰めの甘さゆえに傑作に届かない良作かと。
長く面白いシナリオであるのに前半の描写が悪い意味で極端に過ぎる点。 良くも悪くも大味でシナリオのオマケ的な戦闘になってしまっている点。 複数回プレイを簡単にする核弾頭という助けを用意しても 分岐のほとんどない第一部でプロローグカットを備えない点。
これらをクリアできれば間違いなく傑作であると言えるでしょう。 戦闘アニメの機能を十分に利用して、良いシナリオを更によく見せているためなおさら惜しいと感じます。
生意気な意見が多かったですが、全てのルートをクリアせずにはいられないほど魅力的な作品であることは間違いありません。 プレイさせていただき、ありがとうございました。 では。
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